診察受け病気と適切なケア知る

認知症 診察受け病気と適切なケア知る

仕事との両立が最も難しいのが、認知症の方の介護でしょう。初期段階では本人も家族も気づかず、警察から「保護している」という電話を受けて初めて知るケースもあります。

 

アルツハイマー病の場合、記憶に障害が出るものの社会性は保たれるので、忘れたことを上手に取り繕い、隠そうとします。

 

洗剤やトイレットペーパーを週に何度も買ったり、硬貨がたくさんあるのに毎回お札で支払ったりしていませんか? 火にかけた鍋を忘れて焦げつかせる、鍵をかけずに外出する、通帳や印鑑を紛失する、帰ってこれないのに出かけようとするなど、生活に必要な能力が失われていくので常に見守りが必要になります。

 

認知症を発症する他の病気では、同じ店で万引を繰り返す、他人に対し暴力を振るう、ありもしないものが見えると言って騒ぐなど、どう対処して良いか分からず、介護者が疲れ切ってしまうこともあります。

 

症状も必ずもの忘れから始まるとは限らないので、一見記憶もはっきりしていて認知症とは思えないタイプもあります。介護を少しでも楽にするには、専門の病院で診察を受け、どの病気が原因で起きているのかを診断してもらうことが大切です。

 

認知症専門疾患センターが各都道府県にありますが大抵が精神病院か総合病院の精神科。本人も家族も抵抗がある場合が多く、受診が難しい現状があります。

 

疑わしいと思ったら、まずかかりつけの医師に相談しましょう。その際、いきなり本人と一緒に行くのでなく、認知症専門病院で受診させたい家族の希望と、医師から本人に受診を勧めてほしいことをあらかじめ電話などで伝えましょう。

 

内科の医院以外でも紹介してくれる場合があるので、まずは本人が信頼している医師と相談することです。病気と適切なケアの方法が分かれば、仕事との両立の可能性も高まるでしょう。

 

 

公明新聞:2016年6月7日